外部変形

自作またはウェブ上などで公開されている外部変形プログラムを利用して、図形の作成や変更を行う機能です。

メニューバー【その他】→【外部変形】、またはツールバー【外変】からコマンドを選択できます。

外部変形コマンドを選択すると「ファイル選択」ダイアログが表示されるので、ファイル一覧から使用するバッチファイルを選択します。

このページでは外部変形の基本的な使い方を記載しています。バッチファイルや各データの書式は以下のページに記載しています。

目次

外部変形の流れ

外部変形の大まかな流れは、以下の1〜3になります。

1の「バッチファイル」とは、Windows環境で実行できるコマンドを記述した、拡張子が「BAT」のテキストファイルのことです。バッチファイルで実行できるコマンドはたくさんありますが、外部変形で最低限必要なものは数種類だけです。ただし、Jw_cad独自のコマンドもたくさんあります。

2の「JWC_TEMP.TXT」に書き出される情報は、書込線色・線種、書込レイヤなどの必ず書き出される現在の書込設定などの情報と、バッチファイルで指定することで書き出される情報の2種類があります。

3の「ファイルを読み込んでJw_cadに作図」では、2で書き出されたファイルと同じファイル名が使用されます。つまり、2で書き出されてから3で読み込まれるまでの間にファイルを書き換えることで、Jw_cadに作図することができます。

因みに、2で書き出されたファイルの先頭には「hq」という文字があり、これが残っていると3で作図が行われません。

以上のことを踏まえて、もう少し詳しく流れを書くと、以下のようになります。

外部変形を使用するためにユーザーが行うことは「バッチファイルの作成」「図形情報を変形・作成する仕組みの作成」「JWC_TEMP.TXTの上書きをする仕組みの作成」の3つです。ただし、「JWC_TEMP.TXTの上書き」はバッチファイルからでも行えます。

以下では①〜⑤の手順を簡単に確認できる方法と、基本的な使い方を記載しています。

バッチファイルの作成

バッチファイルの作成場所はどこでも良いのですが、「JWW」というフォルダの中がわかりやすいと思います。このフォルダの場所は環境によっても異なりますが、場所を変更していなければ「PC > Windows(C:)」(Cドライブ)の中にあります。

バッチファイルの作成方法は、メモ帳などのテキストエディタを開いてコマンドを記述し、保存時に拡張子を「BAT」で保存するだけです。

外部変形を起動するための最小限のバッチファイルは以下のようになります。

REM #jww

これはjw_cadの外部プログラムであることの宣言なので、これが入っていないとファイル選択時の一覧に表示されません。

書き込みの確認(①、②)

メニューバー【その他】→【外部変形】、またはツールバー【外変】からコマンドを選択し、「REM #jww」の入った1行のバッチファイルを起動します。すると、jw_cadの作図ウィンドウの左上に「未実行」と表示されます。それ以外に変化はありませんが、「JWW」のフォルダに「JWC_TEMP.TXT」というファイルが作成、または上書きされます。設定によっても異なりますが、内容は以下のようになっています。

hq
hk 0
hs 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1
hcw 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hch 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10
hcd 0 0 0.5 0.5 0.5 0.5 1 1 1 1
hcc      1      1      2      2      3      3      4      4      5      5
hn 0 0 0 0
lg0
ly0
lc2
lt1
cn4
cn"$<MS ゴシック>
#

外部変形を実行すると「JWC_TEMP.TXT」ファイルに書き込みが行われ、その後に同じファイルの読み込みが行われますが、上の「外部変形の流れ」でも書いた通り、書き込まれたファイルに「hq」という文字が入っており、これがあると読み込みが行われず「未実行」の文字が表示されます。

ファイルの上書きと読み込みの確認(③〜⑤)

ここでは外部変形機能の確認を行うだけなので、バッチファイルのコピーコマンドを使用して、あらかじめ作成しておいたファイルを「JWC_TEMP.TXT」ファイルにコピーします。

コピーコマンドの書式は以下のようになります。

copy コピー元ファイル名 コピー先ファイル名

コピー元ファイルの名前を「original.txt」とすると、バッチファイルの内容は以下のようになります。

REM #jww
copy original.txt JWC_TEMP.TXT

「original.txt」ファイルの内容を「0 0 10 0」(線データ)にして、外部変形コマンドからこのバッチファイルを起動すると、長さ10の横線が作図されます。

作図されている図形データを書き込む

外部変形実行時に、既にJw_cadに作図されている図形や文字のデータを「JWC_TEMP.TXT」ファイルに書き込みたい場合は、バッチファイルに「REM #h1」などを記述します。

「REM #h1」は範囲内の図形や文字を選択する機能で、外部変形を実行すると「範囲選択」コマンドのときのような状態となり、ここで選択した図形や文字のデータが「JWC_TEMP.TXT」ファイルに書き込まれます。

外部ファイルを起動する

外部ファイルやプログラムを起動する場合は、バッチファイルのcallコマンドを使用します。書式は「call ファイル名」です。「call」は省略可能なようなので、ファイル名だけでも起動します。

callコマンドで外部プログラムを起動し、「JWC_TEMP.TXT」ファイル内の図形データを読み取って変形し、「JWC_TEMP.TXT」ファイルに書き込むという手順で図形の変形を行えます。


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