外部変形|書き込みデータ

外部変形コマンドでバッチファイルを実行したときに「JWC_TEMP.TXT」というファイルに書き込まれる設定や図形データの解説です。


データ 意味
# コメント(注釈行)
書込設定等
hq 外部プログラム実行チェック文字
file=ファイル名 編集中のファイル名
hk 軸角
hs 縮尺
hzs 図面サイズ(用紙寸法mm)
hcw 文字幅寸法
hch 文字高寸法
hcd 文字間隔寸法
hcc 文字色番号
hn 選択範囲
hp1〜hp99 指示点の書き込み
hp1- 〜 hp99- 指示点間に仮線表示の指定
hp1ln 〜hp99ln 線の指定のときの指示点書き込み
hp1ci 〜 hp99ci 円の指定のときの指示点書き込み
hp1ch 〜 hp99ch 文字の指定のときの指示点書き込み
hzk 日影図計算の条件
lg レイヤグループ設定
ly レイヤ設定
lc 線色設定
lt 線種設定
lw 線幅設定
bz データが図面寸法
z1〜z5 ハッチ・図形・寸法・建具属性
一般的な図形データ
(x1 y1 x2 y2) 線データ
ci 円データ
ci 円弧・楕円データ
文字データ
cn 文字種設定
cn"$<フォント名> 文字フォント
cn"$<フォント名>/ 文字フォントと斜体文字
cc 文字基準点書き込み
ch 横文字
cv 縦文字
cs 寸法値
cr 半径寸法値
co 直径寸法値
cp 角度寸法値
ct 累寸寸法値
ck 日影真北データ
cz 日影建物高さデータ
c2 2.5Dデータ
特殊な図形データ
pn 点種
pt 点データ
pt 点マーカデータ
msg 寸法図形データ
BL ブロックデータ
pl 曲線データ
lc10 任意色の設定
sl 線形ソリッド図形
sl 三角形ソリッド図形
sl 四角形ソリッド図形
sc 円ソリッド図形
se 円周ソリッド図形
so 円環ソリッド図形(扁平率一定)
sg 円環ソリッド図形(幅一定)
レイヤ状態
lg レイヤグループ状態
lgn レイヤグループ名
ly レイヤ状態
lyn レイヤ名

#|コメント(注釈行)

行の先頭に「#」を置くと、その行は読み込み時に読み込まれなくなります。


書込設定等

hq|外部プログラム実行チェック文字

「hq」が書き込まれます。読み込み時に残っていると、外部変形が実行されません。

file=ファイル名

バッチファイルに「REM #hf」の指定がある場合に、現在編集中のファイル名がフルパスで書き込まれます。

hk|軸角

現在の軸角です。軸角0°の場合は「hk 0」となります。

hs|縮尺

レイヤグループ毎の縮尺の分子を1とした場合の分母値です。レイヤグループ0〜Fの縮尺がすべて「1/2」の場合は「hs 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2」となり、「2/1」の場合は「hs 0.5 0.5 …」となります。

hzs|図面サイズ(用紙寸法mm)

mm単位の用紙サイズです。バッチファイルに「REM #zs」の記載がある場合のみ書き込まれます。「hzs x y」(「x, y」は長さ)という書式になります。

hcw|文字幅寸法

文字種設定の文字種1〜10の幅寸法です。「hcw 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10」のようになります。

hch|文字高寸法

文字種設定の文字種1〜10の高さ寸法です。「hch 2 2.5 3 4 5 6 7 8 9 10」のようになります。

hcd|文字間隔寸法

文字種設定の文字種1〜10の間隔寸法です。「hcd 0 0 0.5 0.5 0.5 0.5 1 1 1 1」のようになります。

hcc|文字色番号

文字種設定の文字種1〜10の色No.です。「hcc 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5」のようになります。

hn|選択範囲

バッチファイル指定で範囲選択を行った場合の座標値です。「hn x1 y1 x2 y2」という書式になります。

hp1〜hp99|指示点の書き込み

バッチファイルで指定した「REM #1」〜「REM #99」の指示点を書き込みます。#1の場合は「hp1 x y」(「x, y」は座標)という書式になります。

hp1- 〜 hp99-|指示点間に仮線表示の指定

バッチファイルで指定した「REM #1-」〜「REM #99-」の指示点を書き込みます。#1- の場合は「hp1- x y」(「x, y」は座標)という書式になります。

hp1ln 〜hp99ln|線の指定のときの指示点書き込み

バッチファイルで指定した「REM #1ln」〜「REM #99ln」の指示点と線データを書き込みます。「#1ln」の場合は以下のようになります(「x, y」は座標)。

hp1ln x y
 ︙
hhp1ln
 -5 0 5 0

hp1ci 〜hp99ci|円の指定のときの指示点書き込み

バッチファイルで指定した「REM #1ci」〜「REM #99ci」の指示点と円データを書き込みます。「#1ci」の場合は以下のようになります(「x, y」は座標)。

hp1ci x y
 ︙
hhp1ci
ci 0 0 10

hp1ch 〜hp99ch|文字の指定のときの指示点書き込み

バッチファイルで指定した「REM #1ch」〜「REM #99ch」の指示点と文字データを書き込みます。「#1ch」の場合は以下のようになります(「x, y」は座標)。

hp1ch x y
 ︙
hhp1ch
ch 0 0 6.5 0 "123

hzk|日影図計算の条件

バッチファイルに「REM #zk」の指定がある場合、日影コマンドで指定している緯度(度)、日赤緯(度)、測定高(m)、測定時間帯番号(0:8時〜16時、1:9時〜15時)の順に日影図計算の条件が書き込まれます(hzk 36 -23.45 1.5 0 など)。

lg|レイヤグループ設定

書込レイヤグループ、または現在のレイヤグループの設定です。レイヤグループ0の場合は「lg0」となります。

ly|レイヤ設定

書込レイヤ、または現在のレイヤの設定です。レイヤ0の場合は「ly0」となります。

lc|線色設定

書込線色、または現在の線色の設定です。線色1の場合は「lc1」となります。

lt|線種設定

書込線種、または現在の線種の設定です。線種1の場合は「lt1」となります。

lw|線幅設定

現在の線幅の設定です。線幅は1/100mm単位の整数となります。バッチファイルに「REM #zw」の指定がある場合に書き込まれます。

※私の環境で「lw」を書き出すと、プリンタ出力要素の線幅が反映され、書き出された値は「線幅 × 4.234」(小数点以下四捨五入)となっています。理由はわかりません。

bz|データが図面寸法

バッチファイルに「REM #bz」の指定がある場合に、各座標が図面寸法で書き込まれます。

z1〜z5|ハッチ・図形・寸法・建具属性

バッチファイルに「REM #zz」の指定がある場合に、ハッチ、図形、寸法、建具の属性が書き込まれます。


一般的な図形データ

線データ

書式:x1 y1 x2 y2
 例:-5 0 5 0

ci|円データ

書式:ci x y 半径
 例:ci 0 0 10

ci|円弧・楕円データ

書式:ci x y 半径 開始角度 終了角度 扁平率 傾き角度
 例:ci 0 0 10 0 90 1 0

文字データ

cn|文字種設定

文字種の設定です。文字種1の場合は「cn1」となります。

「cn0」は任意サイズ文字で、幅4、高さ4、間隔0.5、色No.2の場合は「cn0 4 4 0.5 2」となります。

バッチファイルに「REM #jww」の記載がない場合は、任意サイズ文字は文字幅が近似している文字種で書き込まれます。

cn"$<フォント名>|文字フォント

バッチファイルに「REM #jww」の記載がある場合に、文字フォントが書き込まれます。

cn"$<フォント名>/|文字フォントと斜体文字

バッチファイルに「REM #jww」の記載がある場合に、文字フォントと斜体文字が書き込まれます。

cc|文字基準点書き込み

バッチファイルに「REM #zc」の記載がある場合に、文字基準点が書き込まれます。文字基準点は0〜8の数値で記載され、位置は以下のようになります。

6=左上7=中上8=右上
3=左中4=中中5=右中
0=左下1=中下2=右下

ch|横文字

書式:ch x1 y1 x2 y2 "文字列
 例:ch -11 0 22 0 "あいうえお

cv|縦文字

書式:cv x1 y1 x2 y2 "文字列
 例:cv 0 11 0 -22 "あいうえお

cs|寸法値

書式:cs x1 y1 x2 y2 "文字列
 例:cs 0 0 4.25 0 "10

「x1 y1 x2 y2」の座標は横文字と同じ。

コマンド【文字】で作図されたものは上記の「ch(横文字)」「cv(縦文字)」となりますが、コマンド【寸法】で作図された文字は「cs」となります。

寸法値には「縦字」という概念がないので、すべて横文字になるようです。

円周の寸法値も「cs」になります。

cr|半径寸法値

書式:cr x1 y1 x2 y2 "文字列
 例:cr 0 0 6.5 0 "R10

「x1 y1 x2 y2」の座標は横文字と同じ。

co|直径寸法値

書式:co x1 y1 x2 y2 "文字列
 例:co 0 0 8.75 0 "φ20

「x1 y1 x2 y2」の座標は横文字と同じ。

cp|角度寸法値

書式:cp x1 y1 x2 y2 "文字列
 例:cp 0 0 6.5 0 "45°

「x1 y1 x2 y2」の座標は横文字と同じ。

ct|累寸寸法値

書式:ct x1 y1 x2 y2 "文字列
 例:ct 0 0 4.25 0 "10

「x1 y1 x2 y2」の座標は横文字と同じ。

ck|日影真北データ

書式:ck x1 y1 x2 y2 "文字列
 例:ck -5.625 0 11.25 0 "90.000000

「x1 y1 x2 y2」の座標は横文字と同じ。

cz|日影建物高さデータ

書式:cz x1 y1 x2 y2 "文字列
 例:cz -3.75 0 7.5 0 "10.000

「x1 y1 x2 y2」の座標は横文字と同じ。

c2|2.5Dデータ

書式:c2 x1 y1 x2 y2 "文字列
 例:c2 -3.75 0 7.5 0 "10 , 0

「x1 y1 x2 y2」の座標は横文字と同じ。


特殊な図形データ

pn|点の色番号

点の色設定です。値は「1〜9」になります。

pt|点データ

書式:pt x y
 例:pt 0 0

pt|点マーカデータ

書式:pt x y 倍率 角度 マーカコード
 例:pt 0 0 1 0 -7

msg|寸法図形データ

書式:msz
   x1 y1 x2 y2(線)
   cs x1 y1 x2 y2 "寸法値(寸法値)
 例:msz
   0 0 10 0
   cs 0 0 4.25 0 "10

BL|ブロックデータ

書式:BL x y "ブロック名
   #
 例:BL 0 0 "ブロック1
   #

pl|曲線データ

書式:pl
   x1 y1 x2 y2
   x2 y2 x3 y3
   x3 y3 x4 y4
     ︙
   #
 例:pl
   0 0 10 10
   10 10 20 -10
   20 -10 30 10
     ︙
   #

lc10|任意色の指定

任意色の設定です。ソリッド図形などの任意色の指定ができるものに限ります。

「lc10」の後に任意色を表す数値を記述します。数値は「赤(0~255) + 緑(0~255)×256 + 青(0~255)×65536」の書式になります。

sl|線形ソリッド図形

書式:sl x1 y1 x2 y2
 例:sl -5 0 5 0

sl|三角形ソリッド図形

書式:sl x1 y1 x2 y2 x3 y3
 例:sl -5 0 5 0 0 5

sl|四角形ソリッド図形

書式:sl x1 y1 x2 y2 x3 y3 x4 y4
 例:sl -5 0 5 0 5 10 -5 10

sc|円ソリッド図形

書式:sc x y 半径 扁平率 傾き角度 開始角度 円弧角度 ソリッド形状
 例:sc 0 0 10 1 0 0 6.283 100

se|円周ソリッド図形

書式:se x y 半径 扁平率 傾き角度 開始角度 円弧角度 ソリッド形状
 例:se 0 0 10 1 0 0 6.283 100

so|円環ソリッド図形(扁平率一定)

書式:so x y 半径 扁平率 傾き角度 開始角度 円弧角度 内円半径
 例:so 0 0 10 0.5 0 0 6.283 6

sg|円環ソリッド図形(幅一定)

書式:sg x y 半径 扁平率 傾き角度 開始角度 円弧角度 内円半径
 例:sg 0 0 10 0.5 0 0 6.283 6

レイヤ状態

lg|レイヤグループ状態

バッチファイルに「REM #gn」の記述がある場合に、レイヤグループの状態が書き込まれます。状態は下記の2桁の数値で表されます。

レイヤグループ0が「編集可能」「表示状態」であれば、「lg0 11」となります。

lgn|レイヤグループ名

バッチファイルに「REM #gn」の記述がある場合に、レイヤグループの名前が書き込まれます。

「図面1」という名前であれば「lgn図面1」となり、「レイヤグループ状態」の次の行に書き込まれます。

ly|レイヤ状態

バッチファイルに「REM #gn」の記述がある場合に、レイヤの状態が書き込まれます。状態は下記の2桁の数値で表されます。

レイヤ0が「編集可能」「表示状態」であれば、「ly0 11」となります。

lyn|レイヤ名

バッチファイルに「REM #gn」の記述がある場合に、レイヤの名前が書き込まれます。

「図面1」という名前であれば「lyn図面1」となり、「レイヤ状態」の次の行に書き込まれます。

レイヤグループ・レイヤの状態

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